雪歩という存在

雪歩、遅くなって本当にごめん。
改めて、誕生日おめでとう。


雪歩の誕生日を祝う見る専祭りには何とか時間を作って参加させていただきました。
自分のマイリストはコチラ
選ぶにあたって誕生日という区切りを考え、昨年12月から今年11月までの作品を選ばせて頂きました。


…うん、他の方々に比べて明らかに毛色が違う作品が多いなぁというのは自覚している。(^^;
誕生日なんだからもっと可愛い雪歩で埋め尽くすべきだったのかもしれないけれど。
自分にとっての雪歩、という存在を考えると祝うにあたってふさわしいのはやはりあの作品たちだなと。
その理由も兼ねて、振り返ってみようと思う。
以下、格納。




雪歩を最初に意識したのは、たぶん一生涯忘れることのないこちらの元祖。


mmtsgzkwys氏


アイマスに転んだきっかけであることはいろんなところで書いたので割愛。
雪歩、という限定で触れるならば、この電脳世界という舞台が最も似合うキャラクターだなと。
ある意味雪歩の印象を決めてしまった作品と言えるかもしれない。
これまでのアニメ、漫画における「可愛い少女」の文脈をこれでもかと詰め込んだ少女。
そして現実には存在しないであろう少女。


ただやはりエレクトロに関しては雪歩個人の印象というよりはニコマスそのものへの衝撃が強かった気がする。
雪歩という一人のアイドルと向き合ったのは、この作品が最初だったんだろう。


tieckP


正直な話、雪歩ソロに限ればいまだに自分の中でこれを超える作品には出会っていない。
それほどに魅せられた。癒された。
この時点で自分は雪歩という存在にある程度の距離を置いてしまったように思う。
自分にとって、完璧すぎたのだ。
もし目の前に雪歩がいたら、雪歩には励ましてもらうばかりな気がする。
自分が雪歩にしてやれることはたぶんないだろうなぁと。


そもそも自分はこういうタイプの人というのは困ってしまうのだ。
リアルでも自分は男女を問わず、人間としてパラメータが偏っているタイプがとても好きだし、友達づきあいも多い。
雪歩のように完璧だけど自信がないだけという人に対して、いったい自分が何を言ってやれるのだろうかと。
自分の言葉ではあまりにも説得力に欠けるなぁと思ってしまうので。
そのうえ自分も相手もネガティブシンキングベースなんて状況では、基本的に前向きになれるはずがないのである。
もうあとは場数を踏んで自信持つしかないんじゃない?というのが精いっぱい。
そのうえこの作品のように励ましてもらって、思い切り癒されてしまうと、一方的に甘えるばかりになりそうな自分が怖いのである。


結局、その後も自分のマイリストに雪歩メインの作品というのはあまり増えていない。
アイマスのキャラクターの中で、自分から一番縁遠い存在。それが雪歩だった。
そんな距離感が変わり始めたのは、アングラカタログコミュでも推薦したこの作品に出会ったから。


まった〜りP


この作品の持つ意味は普遍的には別の解釈があるだろう。
個人的にはそういう大きな視点で考えてもとても興味深い作品だと思う。
だが、それを踏まえた上で、この作品を雪歩の一つの仕事として極私的に解釈するならば。
雪歩は明らかに自分の中にないものを表現しようと挑戦した作品だと思っている。
雪歩にその挑戦が本当に必要なのか。
それは自分にはわからなかった。
でも雪歩はアイマスの中でも、他のPのいろんな作品でも、「自分を変えたい」と言い続けていた。
単にうまく生きていくだけなら、それはたぶんいらないのだと思う。
雪歩は雪歩のままで、ごく普通に幸せをつかみ、平穏な人生が送れるだろう。
でも、それを雪歩は選ばなかったのではなかろうか。


そう考えたときに、不意に雪歩が少し近くに来たように思えた。
なんのことはない。自分が雪歩と縁遠いと思っていたのは、自分の劣等感の表れでしかなかったのだろう。
雪歩が自分を変えようと頑張る強い意志。土壇場で発揮される底力。
それを雪歩の性来の億秒ゆえの思い込みではなく、心からの決意であり望みであると考えたとき。
雪歩は完璧な美少女キャラクターではなく、人間味あふれる素敵な少女だった。


それ以来、自分は雪歩がいろんなことに挑戦していく姿を見るのが好きになった。
もちろんそれは様々なPの作品を見て自分が勝手に思っていること。
雪歩の可愛さ、王道的表現もそれはそれで素晴らしいと思うし、得難い美点だと今では素直に言える。
ただ、自分が自分の思い込みから解放された際に、反動が大きかったのでちょっと好みが偏ってしまっただけの話だ。
プロデューサーと二人三脚でいろんなことに挑戦していく雪歩の姿。
普段は少し過剰な臆病さがあるけれども、逃げちゃいけないところで踏みとどまれるその心の強さ。
そういうものをとても大事だと思うし、これからもそんな雪歩をずっと見守っていきたいと願う。


見る専祭りでのお勧め作品は、そういった想いで選ばせて頂いたもの。
だから結構いろんな雪歩が見れるのではないかと思う。
もちろん可愛い作品もある。頑張ってる作品もある。不思議な作品もある。
それらすべてが、自分に雪歩の素敵な姿を見せてくれた作品だ。


実際のところ、雪歩は春香さんに次いで色んな属性をニコマスで与えられたアイドルだと思う。
それは前述したように雪歩がある意味完成したキャラクターだったからではなかろうか。
完成しているからこそ、新たな面を掘り下げてみたくなる。
それは雪歩自身が望んだことでもあるし。
そんな連鎖が今の雪歩の様々な異称、存在を生みだしてきたのかなと。


ニコマスは無限の箱庭だ。
アイマス自体がどんどん世界を広げていっているし、PSP版という新展開もある。
そしてニコマスのP達はこれからも更にいろんな雪歩の姿を見せてくれるだろう。
それをワクワクしながら追いかけていけるということ。
それはとても幸福なことだと思う。
そんな自分の認識を雪歩がどう思ってるのかは、残念ながらわからないけれどw