THE IDOLM@STER MILLION LIVE! 6thLIVE TOUR UNI-ON@IR!!!! ツアー感想

はい。というわけでツアーまるっとため込んでたミリ6thの感想を。

 

 

6thツアー全体の感想

「これを4月から見せてほしかったなぁ」
追加公演を見終わっての、正直な感想である。
とてもよく仕上がった公演だったと思う。
それぞれのユニットのやりたいことを見せてくれた。
属性別の公園から追加公演という流れで、再演ならではの楽しさを伝えてくれた。

それでもぬぐえない何とも言えないこのわだかまりは、どうにも6thツアー全体の構成が腑に落ちないから。
これをツアーと呼んでいいのだろうか。
ひどくぶっちゃけると、公開リハから本番へというのが一番しっくりくるのだが^^;

 

属性別のライブを単純に通しで考えた時に、ライブの締めが1日の中で2回あるセトリ。
「演者>アイドル>アイドルの演じる役」という構成が後半からなくなって。
でも衣装はユニットのままで、着替えたのは最後の締めの前になっちゃって。
ライブとしてどうにもぎこちない感覚が抜けなかった。

ライブ後半の演者の出来が悪かったと思ってるわけではなくて。
Happy Darlingなんてコールガイダンスのおかげもあってこれまでで一番の出来だったし。
未来飛行も個人的には2ndより今回の方が未来の良さが出てたなーと思うし。
ライアー・ルージュがようやくドヤ顔で押し切るのではなく北沢志保が表現するモノに仕上げてきてたし。
瑠璃色金魚はいったい何が起きたと思うくらいに突如大化けしてたし。
(のちに新曲が来たのでああしばらく歌う機会がないのかと理解したが)
うん、いい仕事は随所で見れたと思う。

結局のところ、「見立てに寄せきれなかった」のが素直にいいツアーだったと言えない理由なのかなと。
「UNI-ON@IRの公開収録はこれにて終了となります。後半は現地のみのライブパートをお楽しみください」
みたいな構成だけど、なぜか現地向けのライブパートも全部公開してしまったような。
観れる分が増えたんだから、ありがたいっちゃありがたい話なんだけど。
いっそ休憩入れて、衣装も後半頭からヌーベルトリコロールに替えて、ここからはおまけですよって。
そこまではっきりやればもっとわかりやすかったのかもしれない。
一応青葉さんが説明してくれてた気もするんだけど、あの流れでは伝わらなさすぎるよ^^;
何なら追加公演の前にUNI-ON@IRパートだけを繋げたディレイビューイングでもやればよかったんでなかろーか。

多分、追加公演から逆算して属性別のツアーを構成したからこうなったのかなと推測はしている。
追加公演ではユニット勝負だけに固めて、ゲストもユニットとして呼んできっちりコンセプトを一本通したライブにしたい。
そのインパクトを強くするために、属性別のツアーは「アイドル本人パート」としてソロ曲もやる。
属性別だと4ユニットなのでボリューム的に曲を足すことになって、きっちり作りこんだ各ユニットのパートがぼやけるくらいなら後半に別のことをやればいいという考え方だったのかもしれない。
追加公演が属性公演の圧縮版になっちゃったら本末転倒というのもあったかもしれないし。
そんなふうには思うので、色々考えたうえでこの構成にしたんだろうとは思うのだ。
だから手ぇ抜きやがってとまでは思わないけど、やっぱりちょっと残念だったかな。
属性公演からがっつりユニット縛りにして、追加公演ではお手伝いしてた先輩方つぎ込んでもよかったわけじゃない。
その辺まだまだやれることはあったと思うんだけど、まず追加公演をあの形でやりたいというのが先にあったんじゃない?という気はするのである。
 

 ユニットという見せ方

 というようにツアーとしてはいまだに微妙にもやもやした気分を抱えてはいるのだが。
各ユニットのパートについては素直に面白かったなぁと思う。

上しゃまが締めの挨拶で言ってた通り、アイドルの上にもう一つアイドルが演じる役が重なるこのコンセプトは実に難しい。
その中で普段ならアイドルたちが見せないであろう表現であったり、逆に役に限らずアイドルの根っこにある姿勢だったりがいろんな形で出てきてたのが全体通しての見ごたえだったろうか。
飲み会で話してても、むしろソロよりユニットの方が良さが出てたよねなんてアイドルもいたとすら思うくらいである。
それがいいことなのかというと色々微妙な気がするのでこの辺までにしておくが^^;

一番このツアー通していいとこ見せられたなぁと思ったのはCleaskyだろうか。
特に角元さんは前から化けたらすごいぞと思っていただけに、演劇的表現でその良さが存分に発揮されてたのは実にうれしい。
こんなふうに、これまでソロだけではうまく表現しきれなかったアイドルの魅力が出てきたことがこのツアーの一番良かったところだと思う。

4 Luxuryはただでさえ有能なメンバーだったAnの大人組にこーりーが入ってほんと隙がなくなったなぁという感があり。
安心して自分たちのアピールポイントを順調に磨き上げてるなぁという印象。
他の属性では締めに和太鼓やタップダンスを足してきたけど、このツアーでこの人たちならいらないでしょと言われたらそーですねと頷くしかないw

STAR ELEMENTSは属性別ツアー当時CDが発売してなかったこともあって朗読劇でユニットコンセプトを伝えたのが実にいい結果を出したかなと。
両サイドの種田さん、いぶきんぐがびしっと決めてかけてくる圧に、朗読どころか全身で暴れて真ん中に立つぴょん吉が実に面白かった。それでいいのかおいともちょっとは思ったけどねw
属性別公演でのまっすぐ、そして追加公演でのわたしはアイドル。
ユニットコンセプトに合わせたカバーとしては全体を見渡しても随一だったと思う。
アイドルが演じたアイドル像はそれこそ見事なまでにタイプがばらけていたけれど。
それぞれの信じる全然違う道をまっすぐに進んでわたしはアイドルだと宣言するなんて、実にアイドルマスターらしい景色だなと思って観ていた。

夜想令嬢は場数も一番多いし元々ミュージカル風の構成はこのツアーのコンセプトの粋みたいなもんで。
ようまぁ20分間遅れられない舞台回しとかあほなことやるわと舌を巻くしかないのだが、その中でもやるたびにどんどん良くなっていった野村さん、凄みを増していったちくわPあたりをずっと見てこれたのはとても面白かった。
最初に観た時はゆきよさん一人が舞台演劇やってて浮いてるくらいだったのになぁ。
やはり繰り返しやってくれるのって色々見れて面白いよなーと思う。

D/Zealは各ユニットの中では比較的「アイドルが演じる役」の割合が少なかった気がするんだけど。
正直なところあのめっちゃ活き活きと歌ってる姿はころあずなのか最上さんなのかわからんかったw
最上さんにはもうちょっとお前は肩の力抜いてやりたいことやって周りの大人にうるせえバーカと言えるようにならんとなぁとは思っていたのだが、それに必要だったのは浮かれてしまうくらいカッコいいパートナーだったのねという事実にはもう苦笑するしかない。
やっぱり人間のぼせ上がるくらいでないと変わらないんかなぁ。
まぁとても幸せそうだったんで、うんよかったねと素直に言っとこう^^;

 他のユニットにも色々感想はあるんだけど、キリがないのでこの辺で。

 

ライブというもの

 うん、感想がとても難しいなぁ。
いいところはたくさん見れた。ただツアーとしてはうまいとは言えなかった。
ずーっと考えてたけど、やっぱりそういう言い方になってしまうかな。

特に最近は演者が増えたこともあって、ツアーの中で自分の見せ場は一発勝負、なんてこともアイマスのライブでは結構頻繁になってきてるわけで。
ユニット単位というコンセプトでの歌番組という建付けで、同じ演目を繰り返すことで修正したりより良くなったりってのが実現できたのはひとつ大きなポイントだったんじゃないだろーか。
実際ユニット単位でも割とこれはあかんだろーとか思ったところが追加公演でまるっと別のやり方に変わってたりして、この数か月の間にあれこれ考えて頑張ったんだろうなーとか思ったところもあったし。

うん。だからいいライブだったとは思うんだけど。
そろそろいいライブで終わるんじゃなくて俺らを叩きのめすのに全振りしてもいいのよ?と思う。
数年前にも同じようなことを書いたような記憶はあるのだが^^;

まあ昔ぼやいたころに比べたら期待値でも充分こちらの魂削れるようになったなぁとは思ってるんだけど。
6thまで眺めてきてりゃそりゃいいライブはできるでしょお前らならくらいにはとっくに信用しているので。
そういう意味で、その先の踏み込みをもうちょい見たかったなーとは思った。
演者たちが締めの挨拶でもっとこのユニットで色々やりたいし、導いてくれるのはPだと言っていたけれど。
Pとは言えど、俺らが客なのは事実だからなぁ。
導けと言われてもそりゃ出てきたもんはがっつり食わせてもらいますがとしか言いようのないところもあり。
なんだろ、そんなおだてて甘やかしてばっかりじゃなくて、ボッコボコに叩きのめして、ぼやぼやしてたら置いてくよくらいの気概でいいんだけどなーとは思う。
俺の言葉にすると、ミリオンはつくづく真面目だなぁ、という言葉になってしまうのだが。

個人的には今回はそれができるチャンスだと思っていたのも大きいかな。
元々ミリオンはソロよりユニットの方が火力は出せると思っていたし。
追加公演て聞いたときに、ユニットを更に練り上げる時間が取れると思っていたし。
ソロ曲そっちのけでユニット曲ずらっと並べて全力で客席飲み込みに来てくれるんじゃないかなーという期待。
実際武道館ですら広すぎたあのころに比べたら、SSAが丁度いいハコに見えただけでも充分といえばそうなんだけど。
なんだろう、確かにライブはアイドルを共有する演者とPのコールアンドレスポンスの場ではあるのだが。
同時に演者とPの真剣勝負みたいな側面もあると思っている人間としては。
贅沢だとは理解しつつも、もっと貪欲な彼女たちを見たかったなぁという思いはある。
トップアイドル目指して全力で突っ走るからPも全力でついてこい、ぐらいのね。

 

目の前の運用と、目標と

さて、ここまで練り上げたユニットも、既に始まっているMTWへと繋がる流れを見ているとまあ一旦ここまでで終了なんだろうなとは思わざるを得ないわけで。
正直もったいないよなーとは思う。
ただユニットとして固めて進んでいくやり方はSideMで実験して、今まさにシャニマスが突き進んでる道でもあるから。
765プロが同じことやってもしゃーないと言えばその通りで。

とはいえ、運用上もはやユニット単位でしか回せないのはほぼ明らかな話で。
これからも組み替えながらぐるぐる回していくんだろうとは思うんだが、ちゃんとその先を用意してくれるかなぁというのが当座の心配だろうか。

ユニット組ませて、その中でエモいとか尊いとかを生産し続ければユーザーが喜んでくれてWin-Winじゃないと言われりゃ多分そうなんだろう。
そういうのが横軸としてあるのはそりゃ物語に広がりも出るし悪いことだとは思わないんだけど、縦軸のトップアイドル目指すアイドルたちの姿ってところにビジョンが見えないってのは本末転倒じゃないかなぁと思うわけで。

ミリオンなんか先輩方が本格的にミリシタで動かせるようになってきたんだから、世界の構図を変えるにはもってこいの機会だと思うんだが。
発表されたのはミリオン単独の野外イベントというあたりに、あまりやり方を変える気がないのかなーと思ってしまったのは事実。
まあ終わりのないソーシャルゲームで目標へのロードマップを示すのは難しいよね、という当たり前の話になってしまうのだが。
まあなんというか、少々寂しい。

 

そうだなぁ。6thライブってなんだったのと考えて見るならば。
「ここ数年かけてやってきたユニット単位での動きの集大成」
でまあそんなに外れてはいないんじゃないだろうか。
うん、なんだかんだとぼやいちゃいるが、楽しかったのは間違いない。
「ミリオン演劇祭」をやってくれたようなところもあったので、今までは気づかなかったことも色々受け取れた気がするし。

だからこそ、MTWっていったいどういうコンセプトなんでしょとか不可解だったり、色々思うところはあるのだが^^;
まあ来年はアイマス15周年ですし。
俺が考える程度のことは向こうも考えているだろうとは思うので。
のんびり便りを待ちますかね。

とにもかくにも、ツアーお疲れさん。