C@ROL 第4幕

ぎみっくP
アイドルマスター/C@ROL 第4幕‐ニコニコ動画(9)アイドルマスター/C@ROL 第4幕‐ニコニコ動画(9)


物語系PVの構成として一つの完成形ができた気がする。
そのくらい、こちらで書くことがないのである。見りゃわかるw
ぎみっくPご本人がブログで解説しておられますのでこちらもぜひ。


PVパートで歌の世界、歌詞の表現を行って、流れを後半のパートで補足する。
後半の語り部分が前半の説明にもなっているので自然と頭の中に入ってくるのだ。
ゆっくりさんの語りは好き嫌いあるだろうけれどw
まぁ今のニコ動ではベターな選択なのではないかと思う。
ナレーションを普通に入れるだけでも十分物語は楽しめると思うけれど、
普通じゃつまらないよねって気持ちもわかるんだな、うんw


PVパートでの歌の表現の自然さは流石の一言。
しかし最大の見どころはやはりCarol's Theme IIの間奏。
あの各勢力が激しく入り乱れる様子を各陣営の切り替えと多重に重ねたダンス画できっちり見せきるのが素晴らしい。
またピントぼかしによる表現もこの幻想世界のらしさをさらに印象づけてくれる。


語りパートの作り込みもこれに劣らず実に自然。
とくに伊織の仕草の当て方が実に伊織らしい。
ああ伊織だ、そう思った。キャロルでありつつも、ちゃんと伊織だ。
そのニコマスとしての表現の豊かさが見れてうれしい。
その他ニコマス的配役というか解釈にも思わず吹いたがですよねーと納得w


幾つかの秘密も明かされ、ここから物語がどう展開するのか。
うん、やっぱり素直にこの作品面白いよ。これからも楽しみだ。




少し話を広げて思うこと。
真の単身赴任シリーズしかり、C@ROLしかり。
ぎみっくPのシリーズ物は、PVとノベマスをシームレスにつなげる一つの試みとしてとても興味深いのだ。
今回の第4幕で、それは一つのフォーマットと言いうるくらいの物になったと思う。


PVというのはどうしても構成上画の要素が強くなる。
画の印象は時系列よりもインパクトが残りやすい。
記憶としてはスナップショット的なものになりがちだと思うのだ。
PVで物語を語ることが不可能だと言っているわけではなくて。
ノベル的な起伏をも内包したストーリーにはしづらいのかなと。


それを補いうるのは連作という構成であり、画の合間に流れている文脈を文章で拾う事。
第4幕の後半パートはこの画の補完作用を見事に果たしてくれていると思う。
これまでの見せ場部分やOP、EDをPVで見せる方法ではなく、一つの物語をPVと文章という2つの視点で綴ること。
その可能性を本作は示してくれたと思う。


自分はぎみっくPの作品が好きだし、TM Networkも大好きだ。
だから贔屓の引き倒しの面は全くないとは言えないだろう。


それでも。
それ以上の可能性であったり、作品としての妙がこの作品にはあると思う。
自分の心が動かなきゃやっぱりブログで書かないよ。
心動くだけのものがここにあるんだ。


多くの人に見てもらいたいなぁと、心の底から思う。
それを伝える方法が自分にはわからなくて。
いつも途方にくれるのである。