まだまだ化けんだろ

神風P

アイドルマスター2 「schwarzweiß 〜霧の向こうに繋がる世界〜」


記事としては盛大に乗り遅れた感がありますが。


「ものすごく気持ちよくバランスが悪い」
というのが第一感。

バランスってのは後から鍛錬して積み上げられるもんなのである。
つまりその前のニコマス的基礎体力に関しては申し分ない破壊力で。
もしこれから積み上げていったら、おっそろしく化けるだろうなぁと。



某所で引用されたのでわかりやすくこっちにも持ってきておくw
ここでメロディックが出てくるのは、一つの技を一つの主題にまで昇華させる徹底っぷり。
RidgerPが出てくるのは視聴者に見せたいものを有無を言わせず魅せきるその豪腕っぷり。
両者に共通するのは作り手としての意思を動画で完遂する能力の高さなのだと思う。


正直に言えば、自分は初見でそれほどティンとこなかった。
一番大きな理由は、アイドルを見失うから。


これは全面的に俺の側に原因があって。
役者やってた頃の癖で、台詞を言ってない役者がその時なにをやってるかつい確認してしまうのですよ。
だからカメラワークと自分の目の動きが真逆になって、アイドルがことごとく視界から外にかっ飛んでくという^^;
視界を自然に誘導するのではなく、いきなりガツンと連れ回される強烈な体験がこの作品の肝の一つだと思う。
そこで気持よく乗っかれるかどうかってのはある意味見る側のスキルというか相性の問題があって。
自分が初見で上手く乗れなかったのがかなり悔やまれる。


それからもうひとつは楽曲の要素も大きいのだと思うけれど。
豪腕でがっつり掴んでカメラワークで視聴者をぶん回して、さあそこから、というところで困ってしまっているような印象がある。
強い力で振り回せてしまう分だけ、そこでたまったストレスをドーンと解放するのを期待してしまうというか。
おそらく某人が言っていた後半云々はこの辺に起因するのではなかろうか、と勝手に思っていたりして。


あとはもうこれは印象でしか言えないのだけれど。
要素の噛みあわせにまだまだ期待してしまうというのはあるなぁ。
Pとアイドルと楽曲がそれぞれの能力を実力以上に引き出すのが動画の面白さでもあるのだけれど。
本作では楽曲もアイドルも「化け」なかったなぁと。
実力通りに加算された作品、という印象がある。相乗効果ではなくて。
そこはまだ手探りなのかなーと。
まぁこの辺は完成度を好む人と大化けするのが観たい人とで意見がバラバラになりそうだが。




つまるところ、その視界もポテンシャルも凄いのだけど。
コントロールにまだ困ってるような気がするのだ。
そしてそれは、積み上げることでいくらでも伸びる領域だと思うのだ。


個人的には「この人まだまだ化けんだろ」という一言に尽きるのである。
上に挙げたような重箱の隅は既にここで見せてくれたその未完の大器っぷりに比べりゃ些細なことで。


佐野倉PだってRidgerPだって、何作も作ってどんどん化けてったのである。
これが完成だと思いたくないのだ。
まだまだ化けてくれよと。
いくらでも追っかけてくからさ。