自分勝手極まりない決意と独白

トカチP

ダンスMADから継ぎ目無く繋がるストーリーPVへの流れ。
手描きに託された「律子」の想い。
メタ視点によるニコマスアイマスへのアプローチ。


そんな言葉でこの作品のアウトラインを示すことは可能だろう。
でも、それは自分にとってはある意味どうでもいいことだった。


「なんでだよ」
「これじゃ律子があまりにも救われないじゃないか」


そんな言葉が、ただただ頭の中を彷徨う。
モニターのこちら側から見えるアイドルマスターの世界を律子が知ってしまった。
その重さの前に、ただただ呆然としていた。
この作品を観てから、今日までずっと。


トカチP自身の記事を読んで、意図はわかった。
トカチPは秋月プロという「その先の世界」をもっている。
だからこの構造は「ありったけの愛を…」シリーズとしてきちんと成り立つし、何も問題はない。
また、この作品の続きは人それぞれであり、またこの作品のテーマは律子に限らず起こりうること。
それもトカチPの言うとおりだと思う。
そういう意味で、自分はトカチPのブログを見ることでようやく救われた。


でも、一つだけ自分の力でどうにかしなきゃいけない問題がある。
今の今まで、何一つ律子との「その先の世界」を持たない自分は。
あの涙に心を動かされてしまった自分は、一体どうすればいいんだ。
それが見えなくて、へこたれていたのである。


まぁ結局のところ、自分の叫びはウソにはできないわけで。
どうにもこう、なんというか、ほっとけないわけで。
結局は律子との「その先の世界」を、自分なりに持つしかないのだろう。
知らなければ良かった、という気も正直無くはない。
例えば春香や雪歩、真といった他のアイドルであれば。
自分はここまで心を動かされなかっただろうとも思う。
それはあくまでその作品のPの世界だと。
割り切って心に蓋ができたのだろう。


でも、そうできなかったのだから。
自分にとってトカチPの律子ってのはそんだけ大事で。
また、自分の律子にも大きな影響をずっと与えてきたのだから。
これまでと同じように、まっすぐ受け止めたい。そう思った。


これまでおまけでもらったポイント以外使わなかったニコニ広告を打った。
ただ一言、「ずっと、ずっと忘れない」と返事したかったから。
今の自分にできるのは、まだ「忘れない」ことだけだ。


でも、いつか。
全てを救うことができなくても。
あの律子のやりきれない笑顔のうちいくらかでも、喜びの笑顔に変えるために。
自分なりの物語を紡ごうと思う。
それはニコマスに上げるとか何かを作るってことにはならないと思うけど。
自分の心の中に、律子と自分の「その先の世界」を作ろうと思う。


まあそんなわけで。
隠れ律子スキーが、隠れていられなくなったという、ただそれだけのお話でした。