なにやらぶん投げられたので
空からぶん投げられたのでモノ好きにも拾ってみんとす。
ふらいんP
アイドルマスター 萌 【L4U風】
第一感の「楽しい」以外にも、何かがあって惹きつけられるよな〜というのは同感で。
多分それは動画説明文の「アホ動画」であり、タグにつけられた「Fランク営業」の要素な気がする。
かつてカズマさんと自分に共通だった気がする言語に託すのであれば、「気持よくペラい」のである。
リアルの世界で俺らが頭のネジを緩めうる一番遠くの、あの気持よく酒かっくらったときに届く場所。
その曖昧な領域にこの作品はちょこん、と置かれてる気がするのだ。
Fランクアイドルのライブって芸術的なわけでも感動の大作でもないわけで。
ある意味あの空間はそれこそアホのカーニバルなわけだ。
それを言語にするなら、ペラい、かなぁと思う。
そんな絶妙なポジショニングが、この動画の良さなんじゃないかと。
そんなある意味吹っ切った領域にありながら、この作品はレッドゾーンの向こうまではいかないのだ。
「まだ現実にも手が届く」と酔っ払ったアテにならない自分の理性は判断していて。
それでいて傍から見ればとっくに計り間違えてるというwあのくらいの距離感。
まあこの場合酔っ払ってるのは酒じゃなくて萌えになんだけどw
で、なんでこの動画がそんな絶妙な作品なのかというと。
ここにあるのが曲に対してまっさらな画だからじゃないかな。
作り手はどうしても作りすぎてしまいがちなのだなぁと最近良く思うのだけど。
この作品にはそれがない。曲に何の屈託もなく画が添ってる。
だからかえって、受け取る側も迷いがなくて気持ちいい。
頭で考えずにスコンと落ちてくる。
文脈の後先とか関係なく。
そこにある画が、そこにある音と一緒に。
音源の与える統率されたオタ芸世界観はハコの狭さや空気、リアリティを伝えていて。
それでいて画の作りはどうやったって実際のライブではありえない構成で。
でもとてもアイドルとの距離が近い。カメラが見せる臨場感がなにより楽しい。
このリアリティと嘘臭さという相反する要素を、普通ならいろんなものを付け加えて厚みで抱えるんだけど。
逆にこの作品はそこをペラさという魔法でまるっと包み込んだのではないかと思う。
それでいて何の違和感も感じさせない、まるで底なしの胃袋にあっさり飲み込むような在り様。
この作品の凄さは、そんなところにあるんじゃないかな。