記憶に残る少女
赤ペンP
Idolm@ster Iori×MR.BIG「SHINE」
以下は、あくまで受け手として動画を眺めた時の妄想。
水瀬伊織という少女と日常において交差したならば、きっとそれは人生における1ページを割かざるを得ない存在なのではなかろうか。
この新作を観た時にまず自分の感情が繋がったのは、こちらの作品だった。
それがどうにも不思議だったのだ。
なぜ赤ペンPがVRFでみせた竜宮小町の物語ではなく、こちらに繋がったのだろうと。
そして少し考えて思い出した。
自分が同じような距離で眺めた動画が2つあったことを。
時雨P
水瀬伊織-Hello,Mr.Pain 〜It is me and...〜-
whoP
水瀬伊織
つまり、俺にとってこれらの物語は「伊織と同じ路を歩かなかった人の風景」なのだ。
もちろん個々の作品で描かれる世界は違う。
時雨Pの作品は伊織と同じ路を歩き得た可能性を自覚しつつ、反対側に足を踏み出したその一歩の重さを、温かさを伝える。
一方赤ペンPの作品は「同じ路を歩き得た可能性」という考え方そのものを黙って呑み込んだ、その後の景色だ。
心のなかの宝石箱に入れて、鍵をかけて。
それでも何処かに抱く景色だ。
whoPの作品は、水瀬伊織と自分の間にあった世界を大切にしつつ、それ以上考えないためにあるように見える。
感情を抱き続けるのではなく、芸に昇華することで自分自身から切り出したかのような。そんな景色。
それぞれが選んだ最も大切な相手とは別の人だけど。
でもどの視界から見ても記憶に残る少女、水瀬伊織。
えらい遠回りをしたけれど、彼女がとても魅力的なのだということに改めて気づいた気がする。
まぁ俺も同じ路を歩くことはない人なのだけれど。